お問い合わせはこちらです

連絡停止通知書の書き方|電話・LINE・訪問をやめるよう正式に求める方法

連絡停止通知書の書き方|電話・LINE・訪問をやめるよう正式に求める方法

しつこい電話やLINEをやめてほしいときは、連絡停止通知書で「誰の、どのような連絡を、いつから断るのか」を具体的に伝えられます。ただし、送るだけで相手を強制的に従わせられるわけではありません。この記事では、知人や以前の同僚などとの私的な連絡を止めたい方に向けて、証拠の保存、通知書の文例、必要な事務連絡だけを残す方法、送付後の対応を説明します。脅迫や押しかけがある場合は、通知より先に安全確保と警察への相談を優先してください。

  • 電話・LINE・訪問のうち、止めたい行為を特定する
  • 通知前の記録と、通知後に起きたことを分けて残す
  • 返却物や契約の連絡が必要なら、用件と窓口を限定する
  • 自宅住所を相手に知らせる危険がないか確認する

連絡停止通知書で伝えられることと限界

断る意思と対象を明確にする書面

連絡停止通知書は、今後の連絡や訪問を望まない意思を相手に知らせる書面です。「最近連絡が多く困っています」だけでは、回数を減らせばよいのか、私的な付き合い自体を終えたいのかが伝わりません。停止を求める手段と範囲まで書くことで、認識の違いを減らします。

たとえば、退職後も元同僚から私的な電話が続く場合と、貸した物の返却日程を決める必要がある場合では、残すべき連絡が違います。全面的に連絡を断つ文面を選ぶ前に、未処理の用件があるか確認しましょう。

内容証明は文書の内容を証明する制度

通知書は文書の名称であり、内容証明はその送付に使える郵便サービスです。郵便法第48条は文書の内容の証明について定めています。日本郵便が迷惑行為の事実を認定したり、連絡禁止を命令したりするものではなく、相手が従うことや問題の解決も保証しません。

通知したという記録は、後に経緯を説明する資料になります。ただし、通知前の連絡が問題のないものだった場合に、通知を送っただけで過去の行為が違法になるわけではありません。

通知前に残しておきたい証拠

通知文を書き始める前に、連絡の内容と経過を整理します。自分が実際に確認したこと、第三者から聞いたこと、推測していることを混ぜないのが基本です。相手が嫌がらせをする動機を推測するより、日時と行為を示す方が伝わります。

手段残す記録確認したい点
電話着信履歴、留守番電話、通話内容のメモ番号、日時、回数、応答した場合の発言
LINE・SNS前後を含む画面、プロフィール、保存できる履歴送信者、日時、拒否後の連絡、別アカウントの使用
訪問インターホンの記録、訪問日誌、目撃者のメモ場所、滞在時間、帰ってほしいと伝えた内容
知人経由の伝言伝言を受けた日時と内容誰が誰から聞いた話か、直接確認できている範囲

LINEの画面は、不快な一文だけを切り取ると、会話の流れや相手を確認しにくくなります。前後のやり取りも残し、加工していない元の画面を保管してください。自分から連絡を控えてほしいと伝えた部分があれば、それも一緒に保存します。

電話の場合は「何十回もかかってきた」とまとめず、確認できた期間と着信回数を書き出します。着信履歴だけでは発言の内容までは分からないため、留守番電話や会話の記録と区別して扱います。

記録は「日時・手段・内容・保存した資料」の順で一覧にすると、通知文との照合が容易です。たとえば、電話の着信履歴とLINEの画面を同じ日付でまとめれば、電話を断った直後にメッセージへ切り替わった経過も説明できます。保存した元の資料は、一覧を作成した後も残します。

証拠を集めるために返事を続けたり、わざと相手を怒らせたりする必要はありません。安全に保存できる範囲で記録し、苦痛が強いときは通知のミュートやブロックも検討します。記録のために危険な対面を続けないでください。

通知書に入れる六つの事項

  1. 宛先と差出人 誰に対する通知かが分かる氏名などを記載します。
  2. これまでの経過 代表的な出来事を日時・手段・内容で示します。
  3. 拒否する意思 私的な連絡や面会を今後望まないことを明確にします。
  4. 停止を求める行為 電話、LINE、訪問など、事案に合うものを具体化します。
  5. 必要な連絡の例外 未処理の用件がある場合だけ、窓口と用件を限定します。
  6. 通知日と今後の対応 再発時に記録を残して相談する方針などを記します。

「一切の連絡」と書く前に用件を整理する

未払い代金、荷物の返却、継続中の契約などがあるときは、その処理まで妨げないようにします。連絡を望まないことと、契約上の義務や相手の正当な請求がなくなることは別です。権利関係に争いがある場合は、通知の前に弁護士へ相談してください。

例外を置くなら「必要な場合は連絡してよい」では広すぎます。「貸与した書籍の返却日程に関する連絡に限り、指定のメールアドレスへ送ってください」のように、用件と手段を一緒に示します。返却が終わった後の私的な連絡は望まないことも書けます。

第三者を介した連絡も対象にできる

共通の知人から面会を勧められるなど、相手が第三者に伝言を頼んでいる場合は、その行為もやめてほしいと記載します。ただし、通知を受けていない第三者にまで一律の義務を課すことはできません。独立して連絡してきた知人には、必要に応じて別に意思を伝えます。

通知を出す前に家族や職場と共有する場合も、必要な範囲にとどめます。取次ぎを控えてほしいこと、新しい連絡先を教えないでほしいことなど、協力してもらう内容を具体的にしておくと行き違いを減らせます。

連絡停止通知書の文例と調整方法

連絡停止通知書

次は、知人との私的な連絡を止めたい場合の記載例です。角括弧の部分は確認できた事実に置き換え、起きていない行為は削除してください。本人同士で安全に通知できることを前提とした文章であり、危険がある事案で送付を勧めるものではありません。

連絡停止通知書

[通知日]
[受取人住所・氏名] 様
[差出人の適切な表示]

私は、今後、あなたから私への私的な連絡及び面会を希望しません。

あなたからは、[期間]に[電話の着信、LINEの送信等の確認できた事実]がありました。私は[日付・手段]に連絡を控えてほしい旨を伝えましたが、その後も[確認できた連絡]が続いています。

本書を受領後、私に対する私的な電話、LINE・SMS・SNS等によるメッセージの送信及び自宅への訪問をやめてください。別の番号やアカウントを用いた連絡、第三者に依頼して面会や返信を求める伝言も控えてください。

本通知に対する謝罪のための電話や訪問も希望しません。今後も同様の行為が続く場合は、その記録を保存し、状況に応じて警察や弁護士等に相談します。

以前に拒否を伝えていない場合は、「連絡を控えてほしい旨を伝えました」という部分を使いません。初めて拒否を伝えること自体は可能なので、事実にない警告歴を付け足す必要はありません。

返却物などの連絡が必要なら、末尾に「ただし、[物品名]の返却に関する連絡に限り、[合意・確認した窓口]への書面又はメールでお願いします」と加えます。窓口を他人や専門家にする場合は、先にその人の承諾と対応範囲を確認します。

「一度でも連絡すれば必ず逮捕される」「会社や家族にすべて公表する」など、断定や暴露の予告は避けましょう。また、停止を求める通知に、会って謝ることや電話で説明することを同時に要求すると、相手に連絡の口実を与えます。謝罪や金銭請求も必要なら、目的を整理して専門家に相談する方が適切です。

送付前には、記載した日付、相手の氏名、連絡手段を元の資料と照合します。共通のグループへの投稿と自分だけへのメッセージを混同していないかも確認してください。下書きを作った後に新たな連絡があった場合は、その出来事を別の記録に残し、必要に応じて文面へ反映します。

内容証明で送る前の確認事項

郵送方法と配達の記録を選ぶ

内容証明を郵便窓口から出す場合は、内容文書、謄本2通、住所氏名を記載した封筒などを準備します。利用できる郵便局や謄本の書式に条件があるため、作成した文章をそのまま持参せず、日本郵便の案内で確認してください。電子内容証明を使う場合も指定の書式に合わせます。

配達の事実も残したい場合は、配達証明を付ける方法があります。郵便法第47条が定める証明の対象は配達又は交付の事実です。相手が本文を読んだこと、内容に同意したことまで証明するものではありません。

住所を知らせたくない場合は送付前に相談する

差出人の表示は相手に伝わるため、知られていない住所や勤務先を不用意に書かないことが大切です。匿名や架空の住所で当然に利用できると考えず、相手へ伝わる表示と郵便の取扱いを事前に確認してください。

行政書士へ作成を頼めば自宅住所を必ず隠せる、というものでもありません。どのような差出人表示になるか、返信をどこで受けるかを依頼前に確認します。転居先の秘匿が安全に関わる場合は、警察や弁護士への相談を先行させましょう。

無視されたときは追加通知より記録と相談を

通知後も連絡が続いたら、配達の状況と新たな連絡の日時・内容を対応させて記録します。相手が新しい番号を使った、家族を通じて返信を求めたなど、手段の変化も残してください。反応を確かめるために何度も電話する必要はありません。

反復する連絡が権利や法律上保護される利益を侵害し、損害が生じた場合は、民法第709条に基づく責任が問題となり得ます。ただし、拒否後に連絡があったという一点だけで必ず損害賠償が認められるわけではありません。目的、態様、必要性、被害などの具体的な事情を検討します。

相手が押しかける、危害を加えると言う、行動を監視するなど、危険があるときは返信期限や再通知を待ちません。通知書の控えと保存した記録を持って警察へ相談し、緊急時は安全な場所への退避と通報を優先します。刑事上の扱いや公的な命令が必要かどうかは、個別の事情に応じて判断されます。

行政書士に依頼できる範囲

行政書士には、扱える業務の範囲で、確認できた事実と本人の意思を整理した通知書の作成を相談できます。一方、相手との紛争について代理交渉したり、訴訟代理を行ったりする依頼先ではありません。行政書士法第1条の3も、他の法律で制限される業務は行えないと定めています。

相手から反論や金銭請求を受けている、接触の禁止を裁判で求めたいといった場合は、弁護士への相談が適しています。大倉行政書士事務所へ文書作成を相談する際も、送付済みの文書と相手からの返答を含めて状況を伝えてください。

よくある質問

通知書を送る前にLINEをブロックしてもよいですか?

通知のために連絡を受け続ける必要はありません。安全にできる範囲で履歴を保存してから、ブロックや通知のミュートを検討してください。相手の反応が怖い場合は、操作の前後の安全対策も警察等に相談しましょう。

相手の住所が分からないときはどうしますか?

郵便で送るには配達先の確認が必要です。勤務先や家族の住所へ安易に送らず、適切な通知方法を相談してください。住所探しを理由に相手を追跡したり、第三者の情報へ無断でアクセスしたりしないでください。

何日以内にやめるよう書けばよいですか?

連絡停止の要求に、一律の法定待機期間があるわけではありません。私的な連絡は「本書受領後やめてください」とし、返却などの処理が必要なら別の期限を定めます。書いた期限自体が強制力を生むものではありません。

返事がない場合は同意したことになりますか?

返事がないだけで同意や和解の成立を当然に認めることはできません。返信の有無だけでなく、その後に対象の連絡が止まったかを確認し、記録を保管します。

まとめ

連絡停止通知書は、断る意思と対象行為を具体的に示し、必要な連絡がある場合には用件と窓口を限定することが要点です。送付前後の記録を残し、内容証明の限界も理解して使いましょう。危険があるときは安全確保を優先し、代理交渉や法的な紛争対応が必要な場合は弁護士へ相談してください。

参考資料

制度や手続の確認に役立つ公式情報です。

内容証明代行室