内容証明をいじめっ子の親におくる
ご自分の息子、娘が学校でいじめにあっていると感じている場合にはどのような手段が有効なのでしょうか。「学校や教育委員会への相談」「内容証明郵便の利用」等いろいろな手段を悩み、検討されているかと思います。
こちらの記事では、上記の対策の中でも、内容証明に絞って記載させていただきました。最後までぜひご覧ください。
内容証明をいじめっ子の親に送る意味は?
内容証明(内容証明郵便)とは、相手に送る文書(通知書・請求書・警告書など)の内容や送付日時を、日本郵便(郵便局)が証明する制度であり、「いつ・どのような内容の文書を、誰に送付したか」という事実が公的に証明されるため、後々のトラブルを防ぐ重要な証拠として活用されることが多いです。
特にお子様のいじめや不登校、病気を伴う精神的負担の問題、さらには裁判に発展する可能性のある事案において有効な手段となります。内容証明自体には法的拘束力はありませんが、正式な証拠が残る通知であることから相手に心理的な圧力を与え、交渉の促進や問題の早期解決に寄与することが期待され、いじめ問題においてはこれを送ったことをきっかけに学校側や加害者が対応を変えるケースも少なくなく、問題の長期化やさらなる悪化を防ぐ手段となる可能性があります。
そのため、内容証明は単なる通知手段ではなく、法的手続きを視野に入れた問題解決の一環としても活用でき、慎重に検討することが重要であり、作成や送付に関して不明点がある場合は専門家に相談することでより適切な対応が可能となります。
【内容証明の見本】 ⑴学校宛:5000文字程度 ⑵加害児童の保護者宛:3,500文字程度 |
内容証明をいじめっ子の親に送る―手続の流れ
1.いじめっ子の親の住所の確認
内容証明を送るには、相手の住所を知る必要があります。相手の住所が分からない場合には、住所地を調べる必要性もでてきますので、探偵事務所等に住所地の調査を依頼する必要性もでてきます。身近に知り合いの友達や知人がいれば早い話ですが、このようなケースは少ないので住所調査に要する一定の期間は必要でしょう。
2.内容証明の作成
内容証明の作成は、初めての方には難しいことかと思います。作成の基本として「いつ、どこで、だれが、だれに、何を、どのように」されたかを具体的に記載し、いじめ行為がどういった法律に違反し、もしくは違反する恐れがあるのかを明確にして記載しましょう。また、親の立場としての気持ちや、今後改善が見られなかった場合の法的措置についても記載するとより効果的でしょう。(内容証明の書き方はこちらをご参照ください。)
3.内容証明を郵便局に持参する
内容証明は郵便局に持ち込み、送付する方法と電子内容証明サービスを利用して内容証明を利用することができます。電子内容証明は事前登録を要します。そのため、初めてご利用される方は郵便局の窓口に内容証明を持参し郵送することをお勧めします。郵便局で手続を行うことで、担当者に内容証明の利用方法を訪ねることができるほか、郵便局に内容証明の送付に関する説明書類が備置されているケースがほとんどですので、確実かつスムーズに手続きを行うことができます。
※)内容証明を郵送することが出来る郵便局は決まっています。できる限り大きい郵便局に持参するようにしましょう。現在ではネットで内容証明を利用できる郵便局の記載があります。
◆必要物
- 内容文書3通(差出人、受取人、郵便局保管用)
- 封筒(郵送用の封筒です。)
- 費用(約2,000円程です。)
- 認印
4.内容証明の差出をする
内容証明を持ち込むと郵便局で担当係が内容証明の確認を行います。こちらでは、内容証明1枚に利用できる文字や文字数を確認する作業が行われますので、おおよそ40分程度時間がかかります。確認が終われば内容証明を封筒に入れて差し出す手続を行いますが、この時に配達証明で差し出す旨も忘れずに伝えましょう。
上記一連の手続を経て、内容証明の差出が完了します。郵便局で内容証明の差出を行ってから約1週間程度で配達証明書が届きます。配達証明書は相手が受け取った証拠となりますので、大切に保管しましょう。
内容証明をいじめっ子の親に送る―相談先は?
いじめっ子の親に対し内容証明を送付することをご検討されている場合、相談場所にお悩みかと思います。内容証明郵便は普段から利用されるものではありませんので仕方のないことです。下記に内容証明の相談先としてご検討いただける場所をいくつか解説します。
1.学校に相談する
まずは学校にお子様のいじめの相談を行うのもよいでしょう。しかし、お子様の性格によっては学校に相談することに抵抗がある場合がありますので、事前に了承を得るなどしてからご相談されることをお勧めします。
2.弁護士に相談する
内容証明に関する相談は弁護士に行うことができます。弁護士に相談するケースとしては、学校でのいじめにより、お子様が不登校や病気になったケース等があげられます。この場合にはいじめっ子の親には監督義務責任が生じますので、いじめ被害者に対して、責任を負うことが法律(民法714条、同法820条)により定められており、親に対し不法行為による賠償を請求できるケースがあります。
3.行政書士に相談する
お子様に対するいじめが初期段階で比較的に早く発覚した場合には、今後のエスカレートしたいじめを防止するためにも、行政書士に内容証明を相談されることをお勧めします。行政書士であれば、貴方が相手に伝えたい内容の通知書を代理で作成し、差出まで行うことができますし裁判手続きによらず内容証明により相手に任意に賠償金の請求を行うことができます。
4.いじめ相談の政府機関を利用する
以下は文部科学省が掲載している「子供のSOS相談窓口」というサイトです。下記のURLから①SNSで相談する②電話で相談する③地元の相談窓口を探す等ご相談手段をお選びいただけます。特に③の地元の相談窓口は保護者による相談についても、各市区町村ごとに設けられていますのでお勧めです。下記は「子供のSOS相談窓口」のでクリックいただけません。こちらからご確認ください。
★弁護士と行政書士の違いや依頼の基準
弁護士は訴訟が仕事で、行政書士は書類作成が仕事です。そのため、弁護士は訴訟を前提に考えられている方がご相談されるとよいでしょう。一方、行政書士は訴訟を前提と考えていないケース、つまり内容証明でいじめの防止や予防解決することを希望される方がご相談されるとよいでしょう。万一、行政書士へ依頼したが、訴訟が生じた場合には行政書士から弁護士への引継ぎが可能です。
★弁護士と行政書士の報酬額の違い
弁護士への内容証明の依頼報酬は弁護士の場合、弁護士名入りでおおよそ3万円から5万円程(旧日本弁護士会報酬等基準より)、行政書士の場合、最頻値が2万円(日本行政書士会連合会報酬額統計より)と金額を比べると少し行政書士に対する依頼の方が金額が低いことが見受けられます。
内容証明をいじめっ子の親に送る―無視されたら?
いじめ問題に対して毅然とした対応を取るために、加害児童の保護者宛に内容証明郵便を送るというのは非常に有効な手段の一つです。しかしながら、送付後に一切の返答がない、謝罪もない、対応の意思すら見られない――というケースも残念ながら少なくありません。
では、そのように無視された場合、被害児童の保護者はどのような手段を取ることができるのでしょうか。法的な対応としては、大きく分けて「民事訴訟の提起」と「刑事告訴」の2つが考えられます。
民事訴訟の提起(損害賠償請求など)
内容証明を無視されたからといって、ただ手をこまねいている必要はありません。内容証明によっていじめの事実と損害を主張したにもかかわらず誠意ある対応がなかった場合、民事訴訟を提起し、加害児童の保護者に対して損害賠償を請求することが可能です。
ただし、実際に訴訟を起こすとなると、手続きは短くとも半年、長ければ1年以上かかることもあり、その間、双方の主張や証拠の提示が続きます。また、被害児童本人が証言や事実確認の場に関わる必要が出てくるため、精神的な負担が大きいことも懸念材料です。
そのため、訴訟を検討する際には、専門家(弁護士)への相談を通じて、訴えることで得られる利益とお子様の心身の負担とを十分に天秤にかけることが大切です。
刑事告訴(暴行・傷害・名誉毀損など)
いじめの内容が単なる言葉の嫌がらせや仲間外れといった範囲を超え、暴行・傷害・脅迫・名誉毀損など刑法に抵触する行為が含まれる場合は、警察署への刑事告訴を行うことも選択肢となります。
たとえば、暴力によって怪我を負った場合や、明らかな人格攻撃が継続して行われた場合などには、被害届や告訴状を提出することで、加害者側に対して刑事責任を追及することができます。
ただし、こちらも民事と同様に、お子様本人が警察による事情聴取や調書作成に協力しなければならないことが多く、精神的負担は軽くありません。また、刑事事件として立件されるかどうかは警察や検察の判断によりますので、確実な処罰が下されるわけではない点にも注意が必要です。
内容証明の意義とその後の対応のバランス
内容証明郵便は、あくまで「事実を記録に残す」「正式な警告を行う」ための手段です。それだけで法的強制力があるわけではありませんが、無視された場合には、次のステップとして法的手段の用意があることを示す布石として非常に効果的です。
大切なのは、お子様の権利を守ることと、精神的な負担をできる限り軽減することの両立です。対応に迷う場合や、法的手続きに踏み切るかどうかの判断がつかない場合には、専門家に相談し、状況に応じた適切な対応を検討することが望ましいでしょう。
必要であれば、「通知書」などの文書作成支援も可能ですので、お気軽にご相談ください。
内容証明をいじめっ子に送る際の注意
内容証明は先述の通り、相手を法的に拘束する効力はありませんが、後の証拠として有効です。そのため、後の証拠として意味ある内容文書を記載するためにもいくつか注意点があります。
1.いじめによる加害が法律に違反することを伝える
内容証明は単なるクレームではありません。相手の出方によっては、訴訟となる場合も多くあります。「いじめによって息子が悲しんでいるので、やめてください。」という文章では相手は軽い要求やクレームとしてとらえるでしょう。そのため、内容証明ではこのような表現ではなく「○○様のいじめ行為によって息子が悲しみ、精神的に追い込まれています。これは法律の○○に該当し、貴方には○○様の親権者として…」のように法律の構成要件に当てはめて記載することが重要です。
2.内容証明は配達証明つきで送る
内容証明は、書留で送られることになります。そのため、相手が悪意をもって文書を受け取らなかったり、不在により不在票が投函され再配達や郵便局による受取を行わなかった場合には相手に対し内容証明による意思表示(「要求」とも言い換えることができます。)が到達しない場合があります。そのため、相手が内容証明を受け取ったかどうかの確認をするために配達証明を利用することが一般的です。
3.内容証明は相手が拒否して受け取らない場合もあります
配達証明を利用した郵便であっても、受取人は内容証明の受取を拒否することができます。しかし、この場合、法律上は内容証明による意思表示が到達したものとみなされ、通知人へ送られる書面にも「相手の意思により受け取らなかった旨」の表記がなされます。
内容証明をいじめっ子に送る―行政書士へのご依頼
内容証明の作成や差出は大倉行政書士事務所にご依頼いただくことができます。行政書士に依頼することで、先述のとおり、今後のエスカレートしたいじめを防止することができたり、いじめが激化している場合には一定額の賠償金を記載させていただくことも可能です。
大倉行政書士事務所に依頼するメリット
弊所では、開業当初より内容証明業務を積極的に取り扱っております。これまでに年間100名以上のご相談者様のさまざまなケースに対応し、業務経験を重ねてまいりました。相談内容は、契約トラブルや未払い請求、通知書の作成など多岐にわたり、それぞれのケースに応じて適切な対応を行っております
- 行政書士に依頼することで、内容証明に行政書士名を入れて送ることができます。
- 法的に違法性のない有効な内容証明を作成させていただきます。
- 最短5日程度で郵送させていただいた実績があります。
大倉行政書士事務所の 【料金】
下記、基本料金(費用)に当事務所の記名費用を含んでおります。(一部のサービスでは記名できない場合がございます。)内容証明の費用等の郵送費は別途かかります。
業務内容 | 案件(受取方) | 料金 | 備考 |
内容証明の 作成と差出 | 定型外文面 (個人・法人) | 30,000円~ | 2,000文字から5,000文字程度の内容文書を作成します。 |
内容証明 トータルサポート | サービスによって ご利用いただけます。 | 40,000円~ | 〃 |
補足
当事務所の内容証明郵便サービスの特徴は、何よりも内容を細かく丁寧に記載する点にあります。 文字数が多ければ良いというわけではありませんが、相手に対して伝えるべき情報を的確かつ丁寧に盛り込むことは、後の証拠としての有効性はもちろんのこと、相手に対する心理的なプレッシャーとしても非常に効果的です。多くの事務所では、内容証明郵便の文面はおおむね500文字から1,000文字程度で作成されることが一般的ですが、当事務所では、事情や背景、事実関係を詳しく記載することにより、2,000文字から5,000文字程度の文面となるケースがほとんどです。しかし、「消滅時効の援用通知」や「クーリングオフ」のように、法的に必要な要件が明確に定まっているものについては、簡潔さが求められるため、1,000文字から2,000文字程度での作成を基本としております。当事務所では、ご依頼者様のご事情を丁寧にお伺いした上で、状況に応じて最適な文案をご提案しております。内容証明郵便を通じて相手にしっかりと意思表示を行いたい方、トラブル予防や交渉の一歩として活用されたい方は、ぜひ一度ご相談ください。 |
内容証明をいじめっ子の親に送る-手続の流れ
1.弊所にご連絡いただきます
ご連絡は下記より電話・問い合わせフォームよりご利用いただけます。
TEL:050-3173-4720
お問い合わせ→こちら
2.内容証明に記載する内容をお伺いします
内容証明を代理作成させていただくために、お子様のいじめに関する内容の詳細をお伺いさせていただきます。基本的に電話やメール等による聞き取りをさせていただいておりますが、近畿圏内であれば対面による打ち合わせも可能です。(対面による打ち合わせの場合には出張手数料がかかります。)
3.いじめに関する内容証明の作成
いじめの加害者の親に送る内容証明を作成致します。作成期間はおおよそ7日~10日程度です。お急ぎの場合には、事前にお伝えいただけますと対応させていただける場合がございます。
4.いじめに関する内容証明のご確認・修正や変更
作成させていただいた内容証明の文案を、メール(PDF)によってご確認いただきます。ご確認いただき、変更や修正のご希望がありましたら、無料で変更させていただきます。ただし、内容を大きく変更する内容や修正の場合には別途お見積りさせていただく場合がございますので、ご了承ください。
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内容証明業務でいただいたお客様の声
内容証明業務に関するお客様の声の一部を記載しております。お客様の声は大倉行政書士事務所の「お客様の声」からもご確認いただけます。
内容証明をいじめっ子の親に送る―よくある質問
Q1.相手から返答がない場合にはどうすればよいでしょうか。
上述しておりますが、内容証明を送って相手から何らの返答がない場合には訴訟提起や刑事告訴が考えられます。
Q2.いじめっ子に対し、損害賠償は可能でしょうか。
いじめ加害者に対する、損害賠償請求は民法709条(不法行為)を根拠に請求可能です。ただし、いじめ加害者が小学生以下の場合には、不法行為の要件要件とされる責任能力が認められない傾向があります。
Q3.息子がいじめで学校に居づらいと言っています。
いじめについてお子様から相談を受けている場合には、速やかに加害児童に対し、内容証明等を用いていじめをやめるよう要求してみましょう。それでも、いじめ収まらない場合には学校への相談や訴訟、刑事告訴を検討しましょう。
Q4.内容証明によっていじめを認めるケースはあるのでしょうか。
認めるケースはあります。いじめは加害者が一方的に悪いことは明白です。そのため、貴方がお送りした内容証明を無視することにより起こる、訴訟や刑事告訴等を厭い、謝罪文が送られることがあります。