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無断駐車をやめさせる警告書を内容証明で送る方法|車両記録・要求事項・注意点

無断駐車をやめさせる警告書を内容証明で送る方法|車両記録・要求事項・注意点

自宅の駐車スペースや契約駐車区画への無断駐車が続くときは、場所・車両・日時を記録し、駐車をしている相手を確認したうえで、停止を求める警告書を内容証明で送る方法があります。内容証明は通知した文面等を証明する制度で、車の撤去や解決を保証するものではありません。この記事では、相手方確認の注意点、警告書の文例、回答期限、送付後の対応を具体的に整理します。

無断駐車の警告書を送る前に確認すること

自分が使用できる区画と、相手の駐車を許可していない事実

まず、自分の所有地なのか、賃貸借契約で借りた区画なのかを整理します。民法第206条は所有者が所有物を使用する権利等を定めており、所有地の使用を妨げる無断駐車への停止要求を考える基礎になります。ただし、所有権があることと、他人の車を自分で撤去できることは別問題です。

借りている駐車場なら契約書の区画番号・配置図を確認し、管理会社や貸主に連絡します。来客用区画や共用部分を専用区画と勘違いしていないか、家族や管理者が一時使用を認めていないかも確認しましょう。借主の通知には「私が所有する土地」ではなく、「私が賃借して使用する第○番区画」と立場を正確に書きます。

何回目で警告するかは、回数だけで決めない

警告書を送るために、法律上一律に「3回注意する」「1か月待つ」といった前提はありません。区画の取り違えなら管理者による連絡で解消することもあり、既に注意したのに反復する場合は、具体的な記録に基づいて正式な通知を検討します。

車庫の出入口が塞がれて車を出せないなど、現在の支障が大きいときは、その事実を管理者へすぐ伝えます。相手が威嚇する、器物を壊す、差し迫った危険があるといった場合は、書面作成を待たず警察等へ相談してください。安全に連絡できない相手と、現場で言い争う必要はありません。

車両・日時・相手方を確認して記録を残す

短時間の反復駐車と、置かれたままの放置車両を分ける

毎晩同じ車が来て朝には出ていく場合と、同じ位置に長期間置かれたままの場合では、記録の取り方も相手の確認方法も変わります。出入りがあるなら各回の確認日時を、放置が疑われるなら最初に見つけた日と継続確認の経過をまとめます。

記録する項目残し方と確認の意味
場所・区画所在地、駐車場名、区画番号、区画線や目印を記録し、どこへの駐車か特定する。
車両ナンバーの地名・分類番号・ひらがな・番号を全文で記録し、車種や色も控える。
日時・継続状況発見日時、再確認日時、移動を確認した日時を区別して記録する。
具体的な支障自分の車を止められない、出庫できない、別の駐車場を利用した等の事実を残す。
注意と相手の反応誰がいつ何を伝え、どのような回答があったかを記録し、手紙や連絡履歴も保存する。

写真はナンバーだけを拡大するものと、駐車区画・出入口との位置関係が分かるものを残します。元の画像や動画を保管し、説明用に加工したものとは分けましょう。防犯カメラに映っている場合は、管理者へ必要な日時を伝え、映像が上書きされる前に保存できるか確認します。

例えば、夜の発見時と翌朝の確認時に同じ車があったとしても、途中の出入りを確認していなければ「一晩中動かなかった」とは断定しません。「○日午後○時と翌日午前○時に駐車を確認」と、実際に分かる範囲で書く方が記録の信用性を保てます。

ナンバーが分かるだけで、相手の住所を必ず調べられるわけではない

内容証明で個別に警告するには、通知を受ける相手と送付先を確認する必要があります。近所で見掛ける車だからといって、近くの家の住人が運転者だと決めつけないでください。管理会社が事情を知っていれば、まず使用者への連絡を依頼する方法があります。

登録自動車の登録事項等証明書は、原則として自動車登録番号と車台番号の下7桁等を用意して請求します。本人確認や具体的な請求事由も必要です。私有地の放置車両については、車台番号が分からない場合に、放置状況を示す図面・車両写真・放置日数等の書類を提出する取扱いが案内されています。

この放置車両の取扱いが、短時間の無断駐車を繰り返す車にも当然に利用できるとは限りません。場所や期間などの状況を整理して運輸支局へ確認します。軽自動車はこの登録事項等証明書の対象外なので、同じ手続で調べられると考えないようにしましょう。

また、車検証上の所有者が販売会社やリース会社で、使用者や実際の運転者が別の場合があります。登録上の名義だけで駐車行為や賠償責任まで決まるわけではありません。行為者が未確認なら、断定的な賠償請求より先に事実関係を確認します。

無断駐車をやめるよう求める警告書の書き方・文例

「迷惑だ」だけで終わらず、止める行為を具体化する

警告書は、相手を非難する言葉の強さより、対象と要求が明確であることが大切です。「いつも勝手に止めている」とまとめず、確認できた複数の日時と場所を書きます。伝聞や推測を事実と混ぜず、自分が見たことと管理会社から聞いたことも分けて整理してください。

  1. 通知する立場を示す 所有者・借主など、対象区画との関係を書く。
  2. 対象を特定する 所在地、区画番号、車両番号、駐車を確認した日時を書く。
  3. 許可していないことを伝える 使用を認めていない事実と、現に困っている状況を書く。
  4. 求める対応を分ける 今後の駐車停止と、現在止めている車の移動を区別する。
  5. 回答の方法を示す 必要に応じて回答期限と送付先を定め、認識違いがあれば説明を求める。

区画と相手が確認できている場合の文例

区画と相手が確認できている場合の文例

以下は、契約駐車区画に駐車した相手を確認できている場合の仮例です。実際の案件を紹介するものではありません。括弧内を事実に置き換え、確認できない行為や不要な要求は削除してください。

通知書

[作成日]
[相手方の住所]
[相手方の氏名]様
通知人 [自分の住所・氏名]

私は、[駐車場所在地・名称]の第[区画番号]番区画を賃借し、使用しています。

貴殿が使用する車両[登録番号全文・車種・色]について、[確認日時1]及び[確認日時2]に、上記区画へ駐車していることを確認しました。[注意した日]には、[伝えた方法と内容]により、駐車をやめるようお伝えしています。

私は上記区画の使用を貴殿に許可しておらず、当該駐車により[自分の車を駐車できない等の具体的な支障]が生じています。今後、私の許可なく上記区画へ駐車することをやめてください。本書到達時に当該車両を駐車している場合は、速やかに移動してください。

本書到達後[回答までの日数]日以内に、今後の対応について、上記通知人住所宛てに書面でご回答ください。使用の許可等について認識が異なる場合は、その具体的な事情もお知らせください。

通知後も無断駐車が続く場合には、記録に基づき、弁護士への相談を含め、適切な対応を検討します。

過去に注意していなければ注意の記述は削除します。相手本人が使っていると確認できていない段階で「貴殿が使用する」と書かず、車両との関係の確認から始めます。自分の所有地であれば、冒頭も所有者としての記述に直します。

発送前に車が移動していれば、現在の車の移動要求は外し、再び駐車しないよう求める内容にします。同じ区画へ複数の車が入れ替わっている場合は、相手と結び付く車両と記録を整理し、関係のない車の行為をまとめて非難しないようにしてください。通知の直前にも現況を確かめると、事実と要求の食い違いを防げます。

回答期限と、駐車をやめる時期を混同しない

例えば「到達後7日以内」は、事情に応じて設定する回答期限の一例であり、法律で一律に決まった日数ではありません。返答のための期間を置く場合でも、「その期間は駐車してよい」という意味にならないよう、今後の駐車停止と現在の車の移動要求は別に記載します。

現在の放置車両について、いつまでにどう移動するかの具体的な回答を求める場合もあります。ただし、期限を過ぎれば所有権を放棄したとみなす、こちらで自由に処分するといった条項を一方的に書いても、それだけで撤去・処分する権利は生まれません。

損害の請求と、避けるべき警告・撤去方法

実際の損害と「罰金」の掲示は分けて考える

無断駐車によって権利が侵害され、故意・過失や因果関係等の要件を満たす場合、民法第709条に基づく損害賠償を検討できます。別の駐車場を使った費用を求めるなら、利用の必要性、対象日時、支払額を資料で説明できるようにします。

「無断駐車は罰金○万円」と掲示しただけで、その額を当然に取り立てられるわけではありません。私的な掲示が刑事上の罰金になることはなく、合意の有無や損害等を別に検討します。慰謝料や迷惑料も、怒りの大きさから自由に金額を決めて請求できるものではありません。

停止が最優先で、請求額の根拠が整理できていないなら、初回通知に無理に金額を入れない判断もあります。金銭請求を追加するときは、費目・期間・計算根拠を示し、同じ損害を重複して計上しないよう確認してください。

車を傷つける・閉じ込める・公道へ動かす対応をしない

車体に強力な接着剤で警告文を貼る、タイヤを固定する、自分の車で出口を塞ぐ、勝手にレッカーで公道へ移すといった対応は、自分側の責任が問題になるおそれがあります。長期間置かれていても、放棄された車だと独断で判断して売却・廃棄しないでください。

再発防止の看板や区画表示は管理者と相談して整えます。ポール等を設ける場合も、既にある車を閉じ込めず、必要な通行や他の利用者の使用を妨げない位置・方法を確認しましょう。SNSで車両番号や相手の氏名を公開して圧力をかける方法も避けます。

内容証明の発送と、通知後の対応

警告書を車に置いたり、自分で郵便受けに入れたりしても、日本郵便の内容証明にはなりません。窓口から出す場合は、通知文と謄本、相手方・差出人の住所氏名を記した封筒を用意し、取扱郵便局の条件に合わせます。車両写真や図面、返信用封筒は内容証明に同封できないため、必要な資料は別送し、何をいつ送ったか控えを残します。

通知文の控えと差出票を保存し、配達証明を併用して配達の事実を確認します。民法第97条では意思表示は到達時に効力を生じ、正当な理由のない到達妨害にはみなし到達の規定があります。ただし、不在や返送があっただけで、その要件を満たすとは限りません。

通知後は、車が移動したか、別の日に再び止まっていないかを記録します。回答がなくても駐車が止まっている場合と、回答だけあって再発している場合を分けて評価しましょう。無視されたこと自体から、事実を認めた、賠償に合意したと判断することはできません。

駐車の事実や使用権限を争われる、停止要求に応じず具体的な紛争になっている、裁判手続や撤去を検討したい場合は、記録をまとめて弁護士へ相談します。当事務所では、依頼者の意思に基づく適法な範囲の書面作成を扱います。代理交渉・訴訟代理は行わず、交渉で解決すべき法的紛議の発生がほぼ避けられない案件も行政書士として受任できません。

無断駐車の警告書に関するよくある質問

私有地の無断駐車なら、警察には相談できませんか?

私有地という理由だけで、危険や犯罪の疑いについて相談できなくなるわけではありません。ただし、民事上の区画利用の問題を警察が必ず車両の撤去によって解決するものでもありません。相談時は、場所、車両、現在起きている支障を具体的に伝えましょう。

自分の名前を書かずに、相手の勤務先へ送ってよいですか?

まず通知する本人と相手方、駐車との関係を整理します。勤務先へ知らせて圧力をかける目的で送るのは避けてください。報復が心配で自宅住所を知らせたくない場合は、安全面や連絡方法を含め、送付前に専門家へ相談しましょう。

写真が1枚しかなくても警告書は作れますか?

確認できた日時の駐車を伝えることは考えられますが、1枚だけで常習性や長時間の駐車まで証明できるとは限りません。記録にない期間を足さず、その写真で分かる場所・車両・状況と、自分が直接確認した事実を記載します。

相手が「少しの間だけ」と言えば認めなければなりませんか?

短時間という説明だけで、駐車の許可があることにはなりません。対象区画を使う権限や過去の合意を確認したうえで、許可していないことと停止の意思を明確に伝えます。相手が管理者の許可を主張する場合は、誰がどの範囲を認めたのか確認します。

まとめ

無断駐車の警告書は、使用できる区画、車両、確認日時、送る相手を整理してから作成します。駐車停止・現在の車の移動・必要な回答を具体的に求め、内容証明と配達の記録を残しましょう。通知後の事実に応じて管理者や専門家と対応を検討し、罰金の一方的な要求や自己判断の撤去へ進まないことが大切です。

参考資料

制度や手続の確認に役立つ公式情報です。

内容証明代行室